Insight Blog

ABOUT 2009年01月

2009年01月にブログ「Insight Blog|インサイトの達人 桶谷 功」に投稿されたすべてのエントリーです。過去のものから新しいものへ順番に並んでいます。

前のアーカイブは2008年12月です。

次のアーカイブは2009年02月です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.37

« 2008年12月 | メイン | 2009年02月 »

2009年01月 ARCHIVES

2009年01月01日

2009年は、いい年だった?!

あけまして、おめでとうございます。

「1年の計は元旦にあり」

年初に、いつも、その年の目標を立てるのですが、そのとき、ちょっと変わったやり方をしています。
それを、お話しましょう。

すごく効果があるので、興味のある方は、ぜひ試してみてください。


目標を決めたら、それを既に達成した「現在」のこととして、強くイメージします。
これからのことなのに、不思議な感じがするでしょうが、既に達成したときのうれしいイメージを思い浮かべます。

「インサイト実践トレーニング」の中で、絵を描くワークがいくつもありますが、それと同じように「絵を描いて」イメージするのも、効果的な方法です。

絵には、自分の無意識が投影されるので、目標を達成したときのイメージを強く持つことができます。
目標を「文字にする」のが大事とよく言いますよね。未来の手帳に書き出すとか。すべて、目的は同じです。


目標を達成したときのイメージを描くという意味では、あの「イチロー選手」も同じです。

彼は、打つ前に、「自分の打球が、野手の間を抜けていく映像が見える」と言います。そのイメージをなぞるようにヒットを打つ。結果が先にあって、現実が後から追いかけていくのです。


脳は、過去・現在・未来という時間の区別があまりできないので、「既に達成した、現在のこと」として目標をインプットすると、それを達成した状況を現実につくろうとしてくれます。
(つまり、現実のつじつまを合わせてくれるわけです。)

ちょっとおもしろいでしょ。
ぜひ、目標達成のイメージを、ビジュアル化してみましょう。


では、私が、今年達成した(達成することになる)目標はというと・・・


①ソーシャル・インサイトのプロジェクトをスタートできたこと。

有志のメンバーとワークショップを行い、いくつかの社会問題について、インサイトを見つけ出している。
それを、どのようなかたちで発表するか、詰めの段階に入っている。

参加いただけるメンバーの人数が多すぎて、いくつかのテーマに分けて分科会にしている。
(このブログを読まれている方、ぜひご参加ください(笑))


②「男の子育てインサイト」など、自分ならではの気付きを、山のように持てたこと。

このブログで書いているような、日々の生活の中での気付きを書きためた。特に、「子育て」を思いきり楽しむ中で見つけた、さまざまなインサイト。

これらは、子育ての範囲を超えた、ソーシャル・インサイトだったり、マーケティングで使えるインサイトだったり。自分自身が、いちばん楽しんでいる。


③最強のプランニング・メソッドをつくり上げたこと。

今まで培ってきた「インサイト」のメソッドと、グローバルで確立されている「ブランディング・メソッド」、クロスメディア・キャンペーン構築のための「エンゲージメント・プランニング」、そして、ベースとしての「マーケティング」、量的にインサイトを検証する新たな「調査」手法。

これらを統合して、誰もが試してみたくなるような、魅力的なプランニング・メソッドが、できあがった。

そして、それを実際のプロジェクトで試し、成功をおさめている。


なんか、ノーテンキだなーと、思ったでしょ(笑)。やけに、楽観的で(笑)。

でも、先に目標をイメージしておくと、どうやったら達成できるか、自然と知恵が生まれてくるんですよ。これも、脳のクセのひとつです。自然と解決策を見つけようとしてくれるので。


実は、あとふたつ達成した目標があるのですが、それはちょっと内緒ですね(笑)。
2009年の終わりに、公開したいと思います。


2009年01月02日

2009年はいい年だった?!(其の2)

年初に目標を立て、達成したイメージを描いても、なかなか実際の行動が伴わないものですよね。

私も、根がサボりたがりというか、すぐ楽なほうへ楽なほうへと向かいがちなので、ほんと困ってしまいます(笑)。

で、私が活用している「脳の特性」を、ちょっとお話しますね。


「千里の道も一歩から」ということわざがありますが、「一歩目」が一番大変で、一歩を踏み出せば二歩目、三歩目は自然と出てきます。興味も湧いてくるし、おもしろくなってきます。

この一歩目は、プロジェクト全体でもエネルギーが要りますし、継続的に行うものであれば毎日の第一歩(スタート)が、気分的に大変です。

先を見すぎて途方に暮れたり、今日はパスしようと億劫(おっくう)になったりします。


これを、どうやって乗り越えるか?

それは、脳の「作業興奮」という特性を、活用します。

作業を始めると脳が興奮状態になり、それが快楽になります(笑)。
やりだすまではあんなに億劫だったのに、やりだしたら止まらない!なんてことは、よくありますよね。

なので、やる気はなくても、気が重くても、とにかく始めてみる!ことにつきます。


私の場合でいえば、去年、本を書きましたが、スタートがとにかく大変でした。
やる気はあるのに、グズグズしていて(笑)。

なので、年始にワークショップの案内を出して、日にちを先に決めてしまいました。
(本の中に、ワークショップの実況を入れる予定だったので。)

実際、ワークショップ前は仕事が忙しくて、もう死にそうになりましたが(笑)、とにかく始めることで、本づくりを楽しく進められました。


また、日々の執筆も、「作業興奮」のお世話になりました(笑)。

とにかく、PCを開けて、書き始める。やる気が出たら、とか、かたまった時間がとれたら、なんて言っていたら、いつまでたっても私の脳は活動を始めません(笑)。

ましてや、何週間も間が空いてしまったときなど、再スタートするのはめまいがするほど大変です。

実際、4月~9月の執筆期間中に3回ほどあったのですが、もう私の脳は、「面倒くさいなー。億劫だなあ。明日から始めよう。」のオンパレードです(笑)。

でも、これをなだめすかして、とにかく書き始めると、そのうち「こんな楽しいこと、もっと早く始めようよ。今日は、朝までやるよ、やるよ。」なんて感じで、脳が大興奮状態になってきます。

ほんと、脳って子供みたいですが、このクセを知ってうまく活用すると、思い通りに働いてくれます(笑)。


それから、この「作業興奮」をつくるには、「目の前の作業に近視眼的に集中」するのがいいですね(笑)。全体像は俯瞰的に見て、作業は近視眼的に、です。

目標は遠大でも、遠くを見ていては、気が遠くなってしまいます。一歩づつ進むのが肝心です。

山登りをするとき、ずっと遠くを見ていると、景色が変わらないので、進んでいる実感を持てません。
近くの木々を見て、あるいは足元を見て歩くと、進んでいる実感があって、気持ち的に楽ですよね。
それと、同じです。

野球だって、ゴルフだって、目標はレフトスタンドだったり、グリーンだったりしますが、インパクトの瞬間はボールに集中しています。遠くを見てスイングすれば、空振り間違いなしです。

目の前のことに集中。その作業興奮の一歩一歩が、私たちをはるか千里のゴールまで連れて行ってくれます。


「脳を、この『作業興奮』状態にさえもっていければ、あとは何とかなる」
そう思っていると、何かを始めるとき、すごく気が楽ですよ。

ぜひ、お試しあれ。


2009年01月03日

お風呂は、どうも、楽しいものらしい。

子育てに、「体験型コミュニケーション」を使ってみました(笑)。


例えば、「お風呂」に入るとき、最初から思い切り楽しい雰囲気を演出する。

「やったー!これからお風呂だー!」「楽しいね。よかったね。」と言いながら、お風呂に連れて行く。
服を脱がすときも、「裸って、気持ちいいね。これから、チャプチャプだよ。嬉しいねー。」と言って準備する。

お風呂に入っているときも、「いい湯だねー。さっぱりするねー。きれいきれいして、美人度アップだー」と嬉しそうに話す。

そうすると、子供は、「お風呂って楽しいものなんだ。嬉しいものなんだ。」と思う。
楽しい雰囲気、嬉しい親の表情と、お風呂が結びついて記憶されていく。


すると、だんだん「お風呂だー」と言うだけで、楽しくなってくる。
「お風呂」とわかると、楽しい気分になってくる。

いまは言葉はわからないけど、ママの「お風呂タイム、わくわく!ちゃぷちゃぷ!」のサンバ調テーマソングと、「パパとお風呂だー」の洋服脱がしで、ちゃんとわかるみたい。すぐ、ニコニコ顔になってくる。

もともとは、服を脱がすだけで泣いたり、風呂から上がってちょっと寒かっただけで泣いたりと大変だったけど、この「楽しい体験」キャンペーンは、大成功。

いまや、日々の楽しいイベントのひとつになったのでした(笑)。


これって、まさに「ブランド体験」の実践版。

ディズニーランドは、たいした乗り物じゃなかったとしても、楽しい気分になれるのは、楽しい気分が既に刷り込まれているから。

あまり面白くないネタでも、売れている芸人が話すと笑えるのは、その芸人と笑いがセットで記憶されているから。

これは、普通の商品にだって、言えます。

私は、缶コーヒーを買うとき、なぜかジョージアを選んでしまいます。
それは、飯島直子がすりすりしながらプロモーションした「やすらぎパーカー」のあたたかい体験が、記憶のベースにあるからです(笑)。

2009年01月04日

新生児との非言語コミュニケーション

「おむつ、替えるよー」

言葉で言っても、赤ん坊には理解できませんね。


でも、いきなり服を脱がされて、おむつまで脱がされたら、赤ん坊もびっくり。
大人だって、いきなりパンツ下ろされたら、びっくりしますよね(笑)。

やっぱり、心の準備が必要だし、先に知らせて欲しい。


こういうとき、どうしたらいいか?

そこで妻が考え出したのが、言葉以外でコミュニケーションをとる方法。


この「おむつ替え」の場合でいえば、こんな感じです。

「おむつチェック、おむつチェック、おむつチェック、しーましょ」と言いながら、両足をもって、交互に上下させる。右足上げて、左足上げて、右足上げて、を交互にしながら、歌う。

これを繰り返していると、そのうち、言葉はわからなくても、両足を持たれて交互に上下されると、そのあと服が脱がされることがわかってきます。

要は、合図みたいなもの。そして、この合図と行動が「ひも付け」さられると、「合図」だけでいまからする「行動」が、伝わるようになります。


これって、広告などでいう、「コミュニケーション上の資産」と呼ばれるものと、かなり近い。


例えば、サントリーの伊右衛門のコマーシャル。

久石譲さんの音楽が聞こえてきただけで、「あ、伊右衛門のコマーシャル」ってわかりますよね。それは、脳の中で、この曲と商品が結びついて記憶されているからです。

さらに、この音楽から、京都の老舗のお茶屋さんが目に浮かんできませんか?音楽から、ビジュアルまで連想される、すばらしいブランド資産です。

こういう音楽の資産があると、ラジオCMなど音声だけの広告でも、まるで「映像も見ている」かのように、京都の景色が蘇ってきます。


他にも、「白い犬」が出てきたら、「ソフトバンク」とわかりますよね。
何か、お得なサービスを知らせてくれそうです。

古いところでは、「小便小僧」が出てきたら、サントリーの「ダカラ」とか。
これも、「カラダの余分なものを外に出す」という製品特徴を伝える「シンボル」になっています。


このように、ブランドとセットで記憶されている「映像」や「音楽」、「シンボル」などがありますが、これらを、コミュニケーション上の「ブランド資産」と呼んでいます。

これらを多くつくる、あるいは強いものをつくるほど、ブランドは強くなっていきます。連想ゲームが働くようになり、コミュニケーションがどんどん効率的になっていきます。

逆に、こういう資産がないCMは、いちいち全編を注意深く見てもらわないと、何のCMだったかわからないし、記憶にも残りにくい結果になります。


音声がらみでは、「音楽」のほかにも、サウンドロゴと呼ばれる「お口くちゅくちゅ、モンダミン」みたいな歌い込みで、言葉の記憶を強化するやり方もあります。

「おむつチェック」の歌い込みは、まさにこれと同じ方法です。
この歌を聞いただけで、(言葉の意味がわからなくても、)ちゃんと、おむつ替えが始まることを連想できるようになります。

ほら、「おむつを替えますよー」という伝えたい内容が、ちゃんと伝わりました。

マスコミュニケーションの手法は、こんな身近なワン・ツー・ワンのコミュニケーションにも使えるようです。

2009年01月05日

子供は、自分を子供時代に戻してくれる。

1月4日、初めて子供と二人で散歩に出かけた。生後2か月ちょっと。

ベビービヨルンというベビーキャリアをつけて、胸の前に子供を抱いて出かけた。

子供のころ、ランドセルを、背中ではなくて胸の前に回して野球のプロテクター代わりにして遊んでいたが、ちょうどそんな感じになる(笑)。


行先は、近所の公園。子供が生まれる前から決めていた行先だ。

そこから、さらに丘の上に、もうひとつの公園がある。その公園から公園へ向かう坂道は、何の変哲もない道なのに、私はなんとなく好きだった。


%E8%8F%85%E5%88%88.jpg


子供を連れて、「陽の光がきれいだね。赤い木の実がなってるね。」などと話しかけながら歩いていたとき、ふいに、とてつもない懐かしさにおそわれて、目頭が熱くなった。


青い澄んだ空。穏やかな午後の陽射し。ゆっくり揺れる木々。
そう、それは幼いころ、見慣れた風景だった。

生まれ育った京都の東山のふもと。坂道を登っていくと、お寺があった。友だちとふざけながら駆け上った道・・・。


「子供ができると、もう一度、子供時代を楽しめるぞ。」と友人から聞いたことがあるが、こういうことなのか。子供と一体化して、子供の気持ちで見るから、いつもの風景が違って見える。

それまで、子供時代を楽しめるというのは、もう一度ボール遊びをしたり、アニメ番組を見たりできる、というぐらいに思っていたが、それ以上らしい。


このとき、私は、どうしてこの坂道が好きなのか、はっきりとわかった。
幼い自分が、目の前を走っていくのが見えた。


%E5%87%A7%E6%8F%9A%E3%81%92.jpg


「もう花が咲いてるね。これは、ボケの花かなあ。」「あれが、たこ揚げだよ。ジャイロカイトといって、上げやすくなった洋凧なんだ」とか、ずーっと「語りかけ」というか解説(?)をしながら、ゆっくりゆっくり歩いているので、今までなら気にもとめないような些細なことに気づいたりする。

子供のおかげで、ちょっとした散歩でも、発見の連続だ。

子供になりきること。それが、この「子供時代を、もう一度、思いっきり楽しむ」秘訣にちがいない。

.

2009年01月06日

子育てクイズ、その1

今日は、正月早々、子育て初心者が取り組んだ難問(?)を出してみたいと思います。


難問1: 動け、人形たち。

うちの子供は、ベビーベッド上にぶらさげられた、写真にあるような人形が大好きです。
特に、動かしてあげるとすごく喜びます。(電動(ぜんまい)仕掛けではありません)

でも、ずっと手で動かし続けるのも大変なので、指でクルクルまわしていました。すると、離したあとも、しばらくはゴムひもが戻るようにクルクル回ってくれます。

ただ、それでも、1分もすると止まってしまい、子供はグズりだします。

メリーのような電動(ぜんまい)仕掛けのものも検討したのですが、規則正しく動くものより、いろいろな動きをするもののほうが脳の発育によいという話も聞いたことがあります。

さて、いったい、どうしたでしょうか?


%E3%81%8F%E3%82%8B%E3%81%8F%E3%82%8B%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B0.JPG


難問2: うさちゃん、人気なし。

その一方で、写真にあるような、手首に装着するガラガラは、まったく人気がありません。

ファンシーな淡い色より、はっきりした原色系のほうが好きなようです。

また、言葉や音楽には反応しても、ただのガラガラには興味をもてないようです。

子供が興味をもたないものは、あきらめたほうがいいと聞いていますが、さて、どんな使い方をしたでしょうか?


090105%E3%81%86%E3%81%95%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93%EF%BC%88%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B0%E7%94%A8%EF%BC%89.JPG


ワークショップなどで、最初にアタマをほぐすために、アイデア出しをすることがよくあります。

5分ぐらいの間に、「ゼムクリップの新しい使い方」を、できるだけたくさん出すとか、「レンガの使いみち」を100案出すとか。くだらないアイデアも、大歓迎。数多く出すことが、大切です。

ワークショップの途中でも、議論が行き詰ったり、アタマが疲れてきたりしたとき、リフレッシュするためによくやる方法です。

慣れてくると、モードが左脳から右脳に変わる瞬間が、実感できますよ。


上の2つの難問にも、チャレンジしてみてください。
アイデアが閃いた!という方は、ぜひぜひ、コメントをお寄せください。

答えはいっぱいあるかと思いますが、私がやったことは、2~3日後に発表します。
(ちょっと、もったいをつけて(笑))

.

2009年01月07日

ひとりで子育てするのは、たいへんすぎますね。

お正月は、実質、2回目の育児休暇となりました(笑)。

よく言えば、育児三昧、育児し放題。
別の言い方をすれば、ひたすら家事と、子供と妻の世話に追われる正月休みでした(笑)。

.

出産直後にも1週間休みましたが、やっぱり、母親ひとりで子育てをするのは大変すぎますね。

早朝から、おっぱい、ゲップ出し、ミルクつくり、ミルクあげ、ゲップ出し、おむつ替え、授乳ティーつくり、朝ごはんつくり、朝ご飯食べ、おっぱい、ゲップ出し、おむつ洗い(布おむつを使っています。気持ちいいので)、おむつ干し、朝食の皿洗い、子育て本のアマゾンからの配送受け取り、おっぱい、ゲップ出し、昼ごはんの準備・・・と、まだ昼ごはん!(笑)とばかりに、続いていきます。


二人がかりでやるとして、夫(つまり私)が、3度の食事の料理・配膳、皿洗い、ミルクつくり、ときどき抱っこ、お風呂入れ、おむつ洗いを担当したとしても、母親自身はお風呂にも入れなかったりします。

母親は、夜中もおっぱいをあげているので、寝不足でふらふら。
(夫は、そのとき、妻からのSOSが出ない限り、爆睡できます(笑)。夫には幸い、おっぱいがついていないので(笑))

何より大変なのは、授乳中は、トイレにも行けない。何にもできないこと。
.

.

ということで、子育てに夫の協力は、不可欠ですね。

とにかく、家にいることが大事。居さえすれば、いろいろ雑用ができますからね。
おむつをもってくる、お湯を沸かす、空調の温度を変える、いろいろできます。(こんな簡単なことが、と思うでしょうが、手を離せない母親には、天の助け!(笑))


なので、内閣府が奨励している、父親の残業なし帰宅は、的を獲ていますね。珍しく(笑)。

とにかく早く帰ってあげることが、母親の何よりの助けです。
(もちろん、帰宅するなりビール飲んでごろごろしてたら、逆鱗に触れるでしょうが(笑))

.

.
できれば、男も、家事一式ができたほうがいいですね。

何より、自分自身の気持ちが楽になりますよ。
だって、てんやわんやになっている母親を目の前にしても、スキルがなければ、料理も皿洗いも洗濯も何もしてあげられないわけですからね。自分がもどかしくなります。

少なくとも、自分の世話は自分でしないと。何か少しでも、妻に世話してもらったら、それは仕事を増やしているだけですからね(笑)。

.

「男の家事検定」じゃないけれど、「男の料理教室」じゃないけれど、男は家事スキルをアップするのがどんどん大事になってくるでしょうね。

最近の若い世代は、大丈夫な気もしますが、どうでしょう?

私も、ヘタなりに、毎日料理をつくっていると、だんだん上手になってきました。やってみる。それを楽しんでみる、というのが大事みたいですね。

.

そのためには、「家事のできる男=超かっこいい」みたいなイメージができるといいですね。家事をするモチベーション(動機付け)を高めるわけです。

しがなく黙々と家事をするのは、ちょっと辛い(笑)。


.
このあたりの、「動機付けの強化」だったり、早く帰宅できるようにするといった「バリアの解消」は、まさにマーケティングの取り組みとまったく同じです。

どうしたら、男がみんな家事をしたくなるんでしょうね?

.
みなさんは、どう思われますか?

.

2009年01月08日

男の妊娠体験

妻の妊娠期間中の話ですが、いろいろな「教室」に、参加しました。

バースコーディネーターの大葉ナナコさんが主催されている「出産教室」や、自治体が主催している「育児教室」など。

.

これらの教室で、夫も、妻のお腹の重さを実感するために、5kgの鉛を腹まわりにつけたジャケット(もしくはベルト)を装着してみます。
胎児の重さは3kgぐらいですが、胎盤や羊水などを合わせると5kgぐらいになるそうです。

目的のひとつは、重さや動きにくさを体験して、妻の大変さを理解することにあります。
たしかに、腰を痛めそうだし、足元のものを拾うなんてとんでもない感じです(笑)。

.

でも、私の場合、大変さ以上に、「妻はいいなあ」と感じてしまいました(笑)。

もうひとつの目的に、「子供の親になる心の準備をすること」があるらしいのですが、そういう責任感というより、羨ましさを感じてしまったわけです(笑)。

子供がお腹に入っている実感がずっしりあって、「ここで子供が育っているのかー」と思うと、なんだか嬉しい。やっぱり、実感として噛みしめられるのは、大変さがあってもいいものですね。

これぞ、妻の特権ですね(笑)。

.

人間って、なんだかんだ言っても、体感覚の生き物です。
脳の大半は、感覚を感じ取ることに使っているようですし。

アタマで考えても、なかなか実感は湧いてきません。

.
これって、インサイトを探る場合、特に大切ですね。実際に、使ってみる、やってみる、行ってみる。
そして、実感をもってはじめて、何がホットボタンか見えてきます。


この妊娠体験で、妊婦さんの大変さと、何より「嬉しい」気持ちが、しっかりと実感できました。

やっぱり、うらやましい(笑)。

.

2009年01月09日

神様のネットワーク

みなさんは、初詣に行かれましたか?

私は、お正月休みの3日に、近所の神社に行ってきました。

.
そのときのことを急に思い出したのですが、日本の神社には「お参りの仕方」というものがあるのを、ご存じですか?

.
一番大事なポイントは、神様にお願いするとき、まず最初に、自分の住所・氏名を述べることです。
(心の中で述べれば、声に出さなくてもOKですが。)

日本の神様は、とても人間的なので、急に願い事をされても、誰が誰だかわかりません。

住所・氏名を聞いてはじめて、「あー、あそこの桶谷か。お、子供ができたようじゃのう。今年は、どんな願い事じゃ?」というように、はじめて聞いてくれます。


.
また、日本は、多神教の国です。キリスト教やイスラム教のような一神教と違って、八百万(やおよろず)の神がいます。

大きな楠木にも、美しい滝にも、大きな岩にも、神が宿っています。

.
これらのたくさんの神様は、地域ごとに担当を分けていて、全体でネットワークを組んでいます。

なので、住所はとても大事なのです。
.
たとえば、引越しするときも、旧住所でお世話になった神社に「今まで、ありがとうございました。目黒区に引越することになりました」と、挨拶することが大事です。

すると、そこの神様は、「そうか、引越するのか。じゃあ、目黒のほうの、えーと何と言うんじゃったかのう。そこの神様のほうに知らせておこう」と、引き継いでくれます。


.
で、目黒に引越したあと、新しい神社にお参りに行って挨拶をすれば、「おー、来たか、来たか。聞いておるぞ。これからは、ワシに任せよ。」という感じになります。


.
あと、大事なのは、「お賽銭を投げない」ことでしょうか。

日本の神様は、人と同じ感情を持っているので、投げつけられると願い事をかなえる気になれないそうです。

そっと、丁寧に入れるのがよいようです。


.
それから、神社にはたいてい、お参りの仕方が貼り出されていますから、それにのっとるのがいいですね。

私の行った近所の神社は、「2礼2拍1礼」と出ています。

2礼2拍1礼とは、まず2回礼をして、2回手を打ち、お祈りしたあと最後に1回礼をする、というお参りの仕方です。


.
ほかにもいろいろありますが、私は、上の3点は守るようにしています。

.

なんとなく、そうしてからのほうが、願い事がかなうようになった気がします(笑)。

その気持ちは、KitKatの、「きっと、サクラサクよ。」に願いを込める、受験生と同じなのかもしれませんね。

.

2009年01月10日

スピルバーグは、かわいさを知っている

スピルバーグの映画の中には、かわいいキャラクターが、いろいろ出てきます。

.
「グレムリン」の中のギズモだったり、「ET」だったり。

ギズモは、グレムリンに変身する前の、かわいい姿のときの名前ですね。


.
ギズモは、「クゥー」って鳴いたり、仕草もむちゃくちゃかわいいのですが、どうして、こうもかわいく感じるのか、私はわかっていませんでした。

それが、子供ができて、ようやくわかりました!
(わかっている方たちは、とっくにわかっていたと思いますが(笑))

.

そう、スピルバーグが描いているキャラクターたちの声や仕草がかわいいのは、「赤ん坊」の声や仕草をそのまま取り入れているからなんですね。

だから、無条件にかわいいと感じてしまう(笑)。


.
広告でも何かを表現するとき、人がそもそも感じていること、思っていることをうまく活用することが大事です。

このスピルバーグの例でいえば、赤ちゃんのような「声」や「仕草」をうまく活用して、かわいさを感じさせているわけです。


.
このあたりの手法は、ジョージ・ルーカスにも、引き継がれています。

スターウォーズ「ジェダイの復讐(エピソード6)」の舞台となる「緑の惑星エンドア」に住んでいる「イォーク族」。小さい、まるでこぐまのぬいぐるみのような姿です。

彼らの言葉や声も、赤ん坊の「なんご(あー、くーといった発声)」にそっくりです。

.
既に、人々が感じていることを、使う。引き出す。
これが、何かを表現し、瞬間的に伝えたいとき、欠かせません。


逆に言えば、人がまったく知らないこと、経験したことのないことで、ある感情を引き起こそうとするのは、想像以上に難しいことなのです。

.

2009年01月11日

JMAセミナーの追加講演を行います!

1月16日(金)、60名で募集していました、JMA(日本マーケティング協会)のセミナー「消費者インサイト実践トレーニング」がお陰さまで、あっという間に満席となりました。

追加として、2月3日(火)にも、同じ内容で実施します。

.
「若手マーケターのための『消費者インサイト実践トレーニング』」 2月3日追加募集
.
私の講演やワークショップに参加されたことのある方でも、半日かけてワークショップをみっちり行う、またとない機会です。

もちろん、はじめての方も大歓迎です。

.
「インサイトを見つけ、そこからアイデアを出す」
そのときの感激を、ぜひ体験していただけたらと思います。

会場でお会いできるのを、楽しみにしております。

.

2009年01月21日

JMAのワークショップは大盛況でした!

090116JMA%E5%85%A8%E4%BD%93%E5%86%99%E7%9C%9F.jpg

〈グループワーク風景〉


1月16日、JMA(日本マーケティング協会)のセミナー「若手マーケターのための『消費者インサイト実践トレーニング」を行いました。

.
午前中に講義をしたあと、午後からはワークショップ。
まず、最初に「お絵かき」ウォーミングアップをしてカテゴリーインサイトを探ります。

で、いよいよグループワーク。60名が10グループに分かれてワークショップを行ったのですが、どのグループも活発な意見にあふれ、大盛り上がりでした。


.
みなさん、「インサイト」という言葉をご存知でしたし、3~4割の方は実務でも使われているようでしたので、非常にレベルの高いワークショップになりました。

たった半日の、しかも急造チームでのグループワークでしたが、実際に売れそうな、インサイトを突いたプロポジションがいくつもプレゼンされました。


.
5年前、「インサイト」を出版したころと比べると、ほんとに夢のようです。
「インサイトをご存知の方、手を挙げてくださーい」
「しーん」
「・・・・・・」
というセミナーが、ほとんどでしたから(笑)。


.
2月3日にも、同じ内容のセミナーを開きますので、よろしかったら、おいでください。
お会いできるのを、楽しみにしております。

.

2009年01月23日

子育てクイズ1の答え

もったいをつけているうちに、クイズを出すだけ出しておいて、答えを載せるのを忘れかけていました(笑)。

実際は、先週、何年ぶりかの風邪で、高熱にうなされていました。
(セミナーは、なんとかやり遂げましたが)

.
1月6日出題のクイズは、こんなものでした。


難問1:モビールを、どうやって動かすか?

%E3%81%8F%E3%82%8B%E3%81%8F%E3%82%8B%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B0%E3%80%88%E6%8E%A1%E7%94%A8%20%EF%BC%89.JPG

.
難問2:人気のない「うさちゃん」をどうするか?

090105%E3%81%86%E3%81%95%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93%EF%BC%88%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B0%E7%94%A82%EF%BC%89.JPG

答えを出しそびれているうちに、メールでいろいろな答えをいただきました。
そして、答えはいったいいつなんだ?!という、お叱りの声をいただきました。

考えると、夜も眠れない!という悩みや苦情も伺いました(笑)。


・風をよく受ける羽のようなものを付けて、扇風機(首振り&リズム風)で動かす

・赤ちゃんの手の届く高さまで下げて、自分で触らせて動かさせる

・上の状態でさらにゴム紐で吊ってより動くようにした

・パパの指と人形を糸でつないで遠くにいても軽く動かせるようにした

・人形から紐を下げて赤ちゃんがちょっと引っ張れるようにした

・(ペットがいたら)ペットと人形をゴム紐でつないで遊ばせる(ペットがかわいそう。。。)

・よく使う扉やドアと人形をつないでちょくちょく動くようにする(よく使う出入り口や冷蔵庫の扉?)

・メトロノームを使って動かす  ・・・・・・・etc

.
すごく、よく考えられてますよね。
ありがとうございます。


.
それよりもいい答えかどうかは別として、私がやったことは・・・

じゃーんと。

IMG_6643%28%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B0%E7%AD%94%E3%81%88%EF%BC%89.JPG

そう。モビールとうさちゃんを、紐でつなぎました。

.
まだ子供は小さくて自分で紐をつかむことはできません。でも、手足はばたばたさせるので、うさちゃんの紐を通してモビールが動くというわけです。


うーん、一見関係のない、ふたつのものを結びつけるのは、まさに「アイデア」。

実は、これを思いついたのは妻なのですが、コロンブスの卵的アイデアといいますか、コペルニクス的大転回だと思いませんか。

.
子供にとっては、ぶら下がったおサルさんとか人形が動くので、大喜び。
何日かして、自分が右手を動かすことと、人形が動くことに関係があることに、気がついたようでした。

一生懸命、手を動かして、人形を見てましたから。

.
でも、そこに「因果関係」を見いだしたとしたら、すごいことです。
「引力があるから、リンゴが落ちる」という因果関係を見てとった、ニュートンみたいなものですからね。

きっと、子供にとっては、大発見だったに違いありません(笑)。

.
さて、みなさんの答えは、どうでしたか?
当たっていましたか。それとも、もっと画期的なアイデアだったですか?

ぜひぜひ、あなたのアイデアを、お知らせください。

.

2009年01月26日

1分の感謝で、脳が目覚める

朝、仕事にとりかかろうとしても、どうにもこうにも、やる気がでないとき。

今日は一日忙しいのがわかっていて、朝からうんざりしているとき。

ありますよねー。こういう日。


.
そういうとき、やる気を出すいい方法を、お教えしましょう。

朝、PCを立ち上げる時の1分間を使います。


.
PCの電源を入れたら、目をつぶり、

「自分のやりたい仕事に就けて、私は本当に幸せです。こんなにおもしろい仕事ができて、心から感謝しています。」

と言います。私の場合だと、「アカウントプランナーになれて幸せです。好きな広告の仕事ができて、本当に感謝しています」と言います。

.
声に出して言うと、まわりの同僚がびっくりするでしょうから、心の中で唱えるのが無難ですね(笑)。また、手を目の前で組むと気分が出ます(笑)。


.
これだけのことで、すごく気持ちが晴れます。
イヤイヤ、仕方なく仕事するかーという気分が、「よーし、がんばって、いい仕事するぞー」に変わります。

脳って、これぐらい単純。

たった1分です。騙されたと思って、一度やってみてください。
効果、抜群ですよ。

.

2009年01月28日

パパとわかるのに、2.5秒。

私の顔をじーっと見て、不思議そうな顔をしながら、

「誰だろう?この人・・・」
「うーん、見たことあるような・・・」
「あ、パパだあー」
と気づいて、にやーと笑顔を見せるまで、およそ2.5秒。

.
もうすぐ生後3か月ですが、2週間前ぐらいは、4秒くらいかかっていたから、すごい進歩(笑)。

だんだん、私の顔とパパがつながってきたようです(笑)。
きっと、シナプス(神経細胞)がつながってきたんでしょうね。

.
ブランド・コミュニケーションの世界で言えば、「ハリウッドスターを見たらラックス」「サルを見たら、イーモバイル」のように、あるものを見てブランドが想起される、そういう連想の働くブランドは強い。

ここで、2.5秒もかかっていては、どうしようもありません(笑)。
瞬間的にブランドが連想されるぐらい、太いシナプスでつなぐのが、ブランディングの醍醐味です。


.
子供は、ママを見たときは、すぐ笑いかけます。
ママのほうが、太いシナプスでつながれているみたいですね。

でも、ママは競合ではないので(笑)、とってもいいこと。

はやく、私のことがわかるのに、2秒を切らないかなあ(笑)。

.

2009年01月29日

パパ・ガンダムの操縦

言葉は話せなくても、子供は、パパを思い通りに操っています。
まるで、ガンダムでも操縦するかのように(笑)。

.
抱っこしていて、立ち止っていると、泣きそうな顔になってきます。見える景色が変わらないから、つまらないってことみたいです。だから、泣きそうになって、「歩け!」という指示を出すわけです。

.
最初は、ちょっと泣き声を出してみて「歩け、歩け」。
それでも、歩かないようなら、はっきりわかるように大泣きする。
ちょっと、報復気味に(笑)。


.
どうも、子供にとってパパは、「歩いてなんぼ」みたいな位置づけにあるらしい。だから、立ち止っていると、とっても不満なんですね。

.
なのに、疲れてきたからといって、椅子に座ろうもんなら、もう「ありえなーい!」って感じで、泣き始める。

座ると、景色が変わらない上に、目の位置が低くなって、ますますまわりが見渡せなくなります。もう、つまんなーい、わけです。


.
泣くと「立ち上がり」、大泣きすると「歩く」。
眠くなってまどろむまで、うろうろ「歩き続ける」。

これは、もう操縦以外の何ものでもないですね(笑)。

.
これも、子供にとっては、立派なコミュニケーション。

しかも、子供は、「パパが操縦されるのをイヤがっているわけじゃない」ってことをちゃーんと知っているんですよね(笑)。
.