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2009年01月04日 10:00に投稿されたエントリーのページです。

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新生児との非言語コミュニケーション

「おむつ、替えるよー」

言葉で言っても、赤ん坊には理解できませんね。


でも、いきなり服を脱がされて、おむつまで脱がされたら、赤ん坊もびっくり。
大人だって、いきなりパンツ下ろされたら、びっくりしますよね(笑)。

やっぱり、心の準備が必要だし、先に知らせて欲しい。


こういうとき、どうしたらいいか?

そこで妻が考え出したのが、言葉以外でコミュニケーションをとる方法。


この「おむつ替え」の場合でいえば、こんな感じです。

「おむつチェック、おむつチェック、おむつチェック、しーましょ」と言いながら、両足をもって、交互に上下させる。右足上げて、左足上げて、右足上げて、を交互にしながら、歌う。

これを繰り返していると、そのうち、言葉はわからなくても、両足を持たれて交互に上下されると、そのあと服が脱がされることがわかってきます。

要は、合図みたいなもの。そして、この合図と行動が「ひも付け」さられると、「合図」だけでいまからする「行動」が、伝わるようになります。


これって、広告などでいう、「コミュニケーション上の資産」と呼ばれるものと、かなり近い。


例えば、サントリーの伊右衛門のコマーシャル。

久石譲さんの音楽が聞こえてきただけで、「あ、伊右衛門のコマーシャル」ってわかりますよね。それは、脳の中で、この曲と商品が結びついて記憶されているからです。

さらに、この音楽から、京都の老舗のお茶屋さんが目に浮かんできませんか?音楽から、ビジュアルまで連想される、すばらしいブランド資産です。

こういう音楽の資産があると、ラジオCMなど音声だけの広告でも、まるで「映像も見ている」かのように、京都の景色が蘇ってきます。


他にも、「白い犬」が出てきたら、「ソフトバンク」とわかりますよね。
何か、お得なサービスを知らせてくれそうです。

古いところでは、「小便小僧」が出てきたら、サントリーの「ダカラ」とか。
これも、「カラダの余分なものを外に出す」という製品特徴を伝える「シンボル」になっています。


このように、ブランドとセットで記憶されている「映像」や「音楽」、「シンボル」などがありますが、これらを、コミュニケーション上の「ブランド資産」と呼んでいます。

これらを多くつくる、あるいは強いものをつくるほど、ブランドは強くなっていきます。連想ゲームが働くようになり、コミュニケーションがどんどん効率的になっていきます。

逆に、こういう資産がないCMは、いちいち全編を注意深く見てもらわないと、何のCMだったかわからないし、記憶にも残りにくい結果になります。


音声がらみでは、「音楽」のほかにも、サウンドロゴと呼ばれる「お口くちゅくちゅ、モンダミン」みたいな歌い込みで、言葉の記憶を強化するやり方もあります。

「おむつチェック」の歌い込みは、まさにこれと同じ方法です。
この歌を聞いただけで、(言葉の意味がわからなくても、)ちゃんと、おむつ替えが始まることを連想できるようになります。

ほら、「おむつを替えますよー」という伝えたい内容が、ちゃんと伝わりました。

マスコミュニケーションの手法は、こんな身近なワン・ツー・ワンのコミュニケーションにも使えるようです。

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コメント (1)

あけましておめでとうございます。
今日のお話、中小企業には活用できそうな内容で、ありがとうございます。
ある合図によって、商品・サービスが連想できることができれば、結果的に節約型広告につながる重要なことですね。

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