スピルバーグの映画の中には、かわいいキャラクターが、いろいろ出てきます。
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「グレムリン」の中のギズモだったり、「ET」だったり。
ギズモは、グレムリンに変身する前の、かわいい姿のときの名前ですね。
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ギズモは、「クゥー」って鳴いたり、仕草もむちゃくちゃかわいいのですが、どうして、こうもかわいく感じるのか、私はわかっていませんでした。
それが、子供ができて、ようやくわかりました!
(わかっている方たちは、とっくにわかっていたと思いますが(笑))
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そう、スピルバーグが描いているキャラクターたちの声や仕草がかわいいのは、「赤ん坊」の声や仕草をそのまま取り入れているからなんですね。
だから、無条件にかわいいと感じてしまう(笑)。
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広告でも何かを表現するとき、人がそもそも感じていること、思っていることをうまく活用することが大事です。
このスピルバーグの例でいえば、赤ちゃんのような「声」や「仕草」をうまく活用して、かわいさを感じさせているわけです。
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このあたりの手法は、ジョージ・ルーカスにも、引き継がれています。
スターウォーズ「ジェダイの復讐(エピソード6)」の舞台となる「緑の惑星エンドア」に住んでいる「イォーク族」。小さい、まるでこぐまのぬいぐるみのような姿です。
彼らの言葉や声も、赤ん坊の「なんご(あー、くーといった発声)」にそっくりです。
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既に、人々が感じていることを、使う。引き出す。
これが、何かを表現し、瞬間的に伝えたいとき、欠かせません。
逆に言えば、人がまったく知らないこと、経験したことのないことで、ある感情を引き起こそうとするのは、想像以上に難しいことなのです。
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