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インサイト ARCHIVES

2008年09月19日

インサイトブログ、OPEN!

インサイトの考え方は、業種や職種を問わず、使えるものです。

今まで、ヒット商品を次々と開発したり、話題になるような広告キャンペーンを生み出したりする人は、無意識のうちに、消費者の潜在的なニーズや嗜好といったインサイトを嗅ぎつけてきました。

しかし、それは直感力や想像力といった、個人の才能に頼るところが大きく、誰にでもできることではありませんでした。

しかし、このインサイトの考え方とプランニング方法を使えば、誰もが天才的なヒットメーカーになれます。いや、天才的なヒットメーカーに、近づけます(笑)。

世の中で、人々の興味や関心が集まっている、あるいは売れているモノやコトは、必ず、人が思わず心を動かされるようなホットボタン(=インサイト)を、しっかりと押しています。

言い換えると、世の中は、教材だらけ(笑)。
毎日の生活の中に、学び活かせるケーススタディがごろごろ転がっているわけです。

このブログのカテゴリー、インサイトでは、そういう世の中の事例から、インサイトを探っていきます。
直接、仕事に生かせる場合もあるでしょうし、何よりいいのは、インサイトを習慣的に感じ取る訓練を積むことができることです。

ぜひ、一緒に、インサイトを探る旅に出ましょう。旅先は、半径1マイルの生活圏でいいのです。

インサイト ―消費者が思わず動く、心のホットボタン

2008年09月20日

受賞ステージ(2)

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ゴールドのトロフィーです。

受賞ステージ(1)

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主催者側の女性からトロフィーを受け取る

ヒゲが金色に輝きました!

9月17日の夜、マカオでAME賞の発表と受賞セレモニーがあり、行ってきました。

シックの「ヒゲチェン」というサイトを中心にしたキャンペーンが、この世界的なアワードでゴールドを受賞しました!

ヒゲの手入れができるカミソリを売るために、まず似合うヒゲを見つけてもらうサイトを立ち上げたわけです。サイト自体は、もう終了してしまいましたが、YouTubeへの投稿を見てもらえれば、どういうふうにヒゲ面をつくるのか、わかるかと思います。

AME賞(Marketing Effectiveness Award)は、最も効果的だったマーケティング活動に与えられる賞で、(アートとしてのクリエイティビティが重視されるカンヌと違い)インサイト、戦略、アイデア、成果の総合点で評価されます。私のようなアカウント・プランナー(戦略プランナー)にとっては、最も欲しい賞のひとつです。

その受賞発表セレモニーが、9月17日の夜にマカオであったわけです。
タキシードを着て、パーティ会場で発表を待つのですが、ブロンズ、シルバーと順番に発表されていき、最後はゴールドか何もなしかという岐路に立たされるので、本当にドキドキしました。

仕事でガッツポーズをしたのは、初めてかもしれません(笑)。
そのときの写真を添付しましたので、ぜひご覧くださいませ。

2008年10月11日

インサイト実践トレーニング

「思わず買ってしまう」心のスイッチを見つけるための、インサイト実践トレーニング

2冊目の本の見本が上がりました。
ダイヤモンド社のスーパー編集者の前澤ひろみさんが、JWTのオフィスまで来てくださいました。

そこで、今回の本で取り上げているワークショップを一緒にやった勉強会仲間15人に本を贈るため、サインをしました。昨日、どういうサインがいいかを考えて決めました。

今夜は、一日出来上がった本を見ながら、ニヤニヤして過ごしました(笑)。

「思わず買ってしまう」心のスイッチを見つけるための インサイト実践トレーニング

2008年10月15日

インサイトの落とし穴

ネガティブな気持ちを増長するインサイトは、失敗します。
インサイトは、人の考えや行動に影響する強いものだけに、ネガティブなインサイトを突くと、目指していることと全く反対の方向に人を動かしてしまいます。そういう例をいくつか、ご紹介しましょう。

①「ベータ VS VHS」戦争のときのソニー

「ベータマックスはなくなるの?」という問いかけの広告をソニーが仕掛けた。「ベータやばいんじゃないの?」という消費者の気持ちを見事に突いた。そして、「ベータはやっぱりなくなるんだー」という気持ちを強化してしまった。
人々は、この広告を見て、VHSに走り、ソニーのベータは急失速していった。
そう、広告で、いくら「そんなことはありません。ベータのほうがいいんです」と最後に言ったとしても、人はそうは思わない。
既に自分が思っていることに引き寄せて理解する。
結局、この広告は、人々のベータへの不安をかきたてただけだった。


②セガ 

「セガは、倒れたままなのか?」新聞広告に突然現れた、戦に負けて倒れた武将たち。
TVCMでは、「セガって、だせえよなー」「プレステのほうがおもしろい」と子供たちに言われてしまい、奮起する湯川専務。

人々の気持ちを逆手に取ったつもりでも、実は、そのまま受け取られてしまう。
そう、セガはやっぱりダメだから買ってはいけない、と。ゲーム機は売れているブランドにゲームソフトが集まるから、売れていないゲーム機を買うのは非常にリスキーだ。

このキャンペーンのあと、セガは家庭用ゲーム機市場から撤退することとなった。


③エア・ドゥ(AIR DO)

東京~札幌間に特化した、格安の航空会社AIR DOのキャンペーンも、世論を味方につけようと「AIR DOをつぶせ!」というキャッチフレーズで、大手航空会社のやりかたを批判している。

まあ、新しいビジネスをつぶそうというやりかたを批判することで、応援を求めるというのはありだと思うが、一部の消費者からは、「つぶれかけの会社の飛行機に乗るのはコワイ」という声が出たのも事実だ。AIR DOは今もあるが、もっとポジティブな本質的なインサイトを突くべきだったと思う。

(参照文献:山本直人著「売れないのは誰のせい?新潮新書)


ほかにも、いろいろあるので、次の機会にご紹介します。

2008年10月18日

「インサイト実践トレーニング」発売!

「思わず買ってしまう」心のスイッチを見つけるための インサイト実践トレーニング

10月17日、発売です!
いやー、苦難の道のりでした。最後は、子供の誕生前に書き上げるぞ!という意気込みと、ダイヤモンド社のスター編集者の前澤さんの叱咤激励でなんとか、出来上がりました。

今年の年始に、二期倶楽部で1年の計をたて(笑)、まずは勉強会のメンバーとワークショップをやろうと決めました。
そして、決めたら実行あるのみと2~3月にワークショップを実施。そこまでは、よかったものの、どういう本にするか、そもそもこの本はどう人の役に立つのかという根本的なところで悩んでしまい、足踏み。

執筆が軌道に乗り出したのは、ゴールデンウイークから。完全に、休みはぶっ飛びました。連日、15時間執筆という状態(泣)。実は1冊目のときも、正月をぶっ潰して、なんとか結婚式までに書き上げた、という経緯があるので、これは一種のパターンなのかもしれません(笑)。

その後、勤務先のJWTでの仕事が、異常に忙しくなり何をどこまで書いたのかも忘れるぐらい、放ったらかしに(笑)。このままでは、出来上がらないと悟り、毎日30分づつでも書く態勢に変更。(そう、今年は千里の道も一歩からをテーマにしてました。)お盆休みに、何とか書き上げ、その後、バトンを受け取った前澤さんが、不眠不休の徹夜状態で編集を。お疲れさまでした。ありがとうございました。

勉強会で一緒にワークショップをした15名のメンバーが、「本は、いつできるんだろう?」って気にしているんだろうなあと思うと、「何がなんでも、やらなきゃ」と、力が湧いてきました。みんな、本当にありがとう。

(ちなみに、前澤さんは、2007年度のNO.1 ビジネス本の編集者です。すごくいい本なので、お薦めです。)
世界一やさしい問題解決の授業―自分で考え、行動する力が身につく


「インサイト」の翻訳本、韓国で好評!

「インサイト」の韓国語訳が、8月に発売されていたのですが、韓国でけっこう話題になっているようです。

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私は、残念ながら韓国語がまったくできないので、本を見て嬉しいものの、どんな出来栄えなのか全くわかりませんでした。韓国の出版社との交渉にあたっていただいた、ダイヤモンド社の担当の方からの「なかなか、いい出来に仕上がってますよ」という言葉を信じる以外にありませんでした。

その後、韓国の出版社から何冊か本を送ってもらったので、それを仕事関係(クライアント)の韓国の方2名にお贈りしました。
あるグローバル企業(US本社)のマーケティングマネージャーの方と、グローバル企業ですが日本本社の商品開発部門の方です。

そして、読んだ感想をいただいたのですが、「丁寧に訳されていて読みやすく、いい本に仕上がっている」というお話でした。しかも、韓国語でインターネットを検索してみたところ、いろいろなサイトやブログで取り上げられていて、どれも好意的な評価だということでした。
韓国からも講演の依頼が来るかもしれませんね、という嬉しいお話まで伺い、近いうちに必ず韓国に行くぞ!と勝手に決めました(笑)。

(でも、脳のクセから言って、行くと決めると、行ける確率が上がります(笑)。脳が、韓国に行くという指令を受取り、いろいろ考えてくれるからです。じゃあ、韓国の出版社や訳者にメールを出してみようという気持ちに私がなったのも、私の脳が指令を受けて思いついたのだと思います。)

2008年11月26日

アカデミーヒルズで、講演

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11月26日の夜、アカデミーヒルズの特別講演会を行ってきました。

会場は、六本木ヒルズの森ビル。
今まで、六ヒルには、ごはんを食べるか映画を見るかでしか来なかったので、妙に新鮮でした(笑)。

アカデミーヒルズ

40名の募集は、申込締め切り前にすぐ満席になりました。やはり「インサイト」というテーマは、注目されているんだなあと実感しました。

また、受講生の方々が、とびきり熱心でした。受講前に、ほとんどの方が、拙著「インサイト実践トレーニング」を読まれていて、予習は万全。(1冊目の「インサイト」も読まれている方も多かったです。ありがとうございます。)

みなさんの前に立ったとき、表情や態度から、熱気がひしひしと伝わってきました。企業研修などでの、どよよんと淀んだ空気とは大違い(笑)。話すほうも、自然と気合いが入ります。

2時間半の中で、講義とワークショップを行うという大胆不敵な(?)プログラムにチャレンジしました。内容的には、インサイトのほんの”さわり”といった体験版でしたが、ワークショップのダイナミックさを感じていただけたのではないかと思います。

アカデミーヒルズの出渕さま、ダイヤモンド社の前澤さま、お世話になりまして、ありがとうございました。また、よろしくお願いいたします。

2008年12月06日

高知工科大学で、遠隔授業を体験!

高知工科大学の東京教室で、インサイトのお話をしました。

大学院に、「企業家コース」というユニークなプログラムがあり、教授の平野真先生にお招きいただきました。
さらに、この大学のユニークなところは、遠隔授業を行うところです。テレビ電話会議の要領で、カメラでとらえた映像とパワポの画像が、東京教室から、高知教室と大阪教室に配信されます。

「大阪のみなさん、聞こえますかー」「高知教室のほうは、大丈夫ですかー」と聞いていると、なんだかニュースのアナウンサーのような気分になってきます(笑)。
また、テレビカメラに向かいながら、同時に東京教室にいる受講生の方にお話しするというのは、なかなか妙なものです。

だんだん慣れてきたところで終了、というのが残念でしたが、なかなか貴重な体験でした。
昨年度に続いて2回目のゲストスピーチでした。平野先生、来年もぜひよろしくお願いいたします。

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2008年12月09日

早稲田大学で、お話してきました。

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12月9日(火)、商学部教授の嶋村和恵先生の広告論の授業にお招きいただき、学生さんたち(2年生)に、インサイトのお話をしてきました。

嶋村先生は、以前、「インサイト」の本(1冊目)を出したとき、日経広告研究所報に書評を書いてくださいました。インサイトの本質を書かれていて、非常に嬉しく思っていました。

また、先生の書かれた「新しい広告」の中でも、インサイトについて触れられていて、今回この講義(の打合せなど)で、初めてお会いしたのですが、初めてという感じが全然しませんでした。
(「新しい広告」は、実際に広告の「新しい」潮流を取り上げられていて、学生が教科書として使うのにふさわしい内容の本です。)

また、「ヒゲチェン」サイトを、ご案内する前からご存知で、「おもしろい!」と遊んでいただいたり、学生さんたちに推薦(?)いただいたりしていました。

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(授業前の風景)

授業のほうは、1時間半にわたって、インサイトとは何か?を事例などを使いながら話したのですが、なかなか有意義な体験でした。

広い教室(200名くらい収容?)で、うしろのほうの席から埋まっていくのは、今も昔も変わらないなあ、と思ったり。でも、朝9:00からの授業でも、寝ないで聞いているって熱心だなあと感心したり。(自分が学生だった頃より、ずっと前向きな空気でした。)

私の講義は、教壇から降りて、受講生に質問をしてまわるスタイルなのですが、うしろのほうまで歩いていくと、さすがに「え、ここまで来るの?!」という感じでした(笑)。

でも、ちゃんと質問に答えてくれたし、授業に参加してくれて、よかったです。
若い人たちに話すこと、次世代に自分の学んできたことを伝えることが好きなんだな、意義を感じているんだなと、つくづく思いました。

きゅんと冷えたキャンパスの空気がとても気持ちよかったです。

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2008年12月18日

JMA(日本マーケティング協会)でセミナーを行います。

JMA(日本マーケティング協会)でセミナーを、来年の1月16日に行うことになりました。

若手マーケターのための「消費者インサイト実践トレーニング」

インサイトの講義だけでなく、課題をもとに実際のワークショップをやってしまおうという、非常に実践的なセミナーです。

今までに私のセミナーを受けられた方も、初めての方も、非常によい機会ですのでぜひお越しください。

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2008年12月20日

アカデミーヒルズのニュースレターに出ました!

11月26日に、アカデミーヒルズで開催した「インサイト実践トレーニング」の模様が、森ビル発行のニュースレターに掲載されて、配信されました。

academyhills news letter (アカデミーヒルズ・ニュースレター)vol.6

このニュースレターは、マスメディアのほか、官公庁にも配信されるとのこと。
ソーシャル・インサイトに取り組み、広げていく上で、意味のある嬉しい出来事でした。

2009年01月10日

スピルバーグは、かわいさを知っている

スピルバーグの映画の中には、かわいいキャラクターが、いろいろ出てきます。

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「グレムリン」の中のギズモだったり、「ET」だったり。

ギズモは、グレムリンに変身する前の、かわいい姿のときの名前ですね。


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ギズモは、「クゥー」って鳴いたり、仕草もむちゃくちゃかわいいのですが、どうして、こうもかわいく感じるのか、私はわかっていませんでした。

それが、子供ができて、ようやくわかりました!
(わかっている方たちは、とっくにわかっていたと思いますが(笑))

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そう、スピルバーグが描いているキャラクターたちの声や仕草がかわいいのは、「赤ん坊」の声や仕草をそのまま取り入れているからなんですね。

だから、無条件にかわいいと感じてしまう(笑)。


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広告でも何かを表現するとき、人がそもそも感じていること、思っていることをうまく活用することが大事です。

このスピルバーグの例でいえば、赤ちゃんのような「声」や「仕草」をうまく活用して、かわいさを感じさせているわけです。


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このあたりの手法は、ジョージ・ルーカスにも、引き継がれています。

スターウォーズ「ジェダイの復讐(エピソード6)」の舞台となる「緑の惑星エンドア」に住んでいる「イォーク族」。小さい、まるでこぐまのぬいぐるみのような姿です。

彼らの言葉や声も、赤ん坊の「なんご(あー、くーといった発声)」にそっくりです。

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既に、人々が感じていることを、使う。引き出す。
これが、何かを表現し、瞬間的に伝えたいとき、欠かせません。


逆に言えば、人がまったく知らないこと、経験したことのないことで、ある感情を引き起こそうとするのは、想像以上に難しいことなのです。

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2009年01月11日

JMAセミナーの追加講演を行います!

1月16日(金)、60名で募集していました、JMA(日本マーケティング協会)のセミナー「消費者インサイト実践トレーニング」がお陰さまで、あっという間に満席となりました。

追加として、2月3日(火)にも、同じ内容で実施します。

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「若手マーケターのための『消費者インサイト実践トレーニング』」 2月3日追加募集
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私の講演やワークショップに参加されたことのある方でも、半日かけてワークショップをみっちり行う、またとない機会です。

もちろん、はじめての方も大歓迎です。

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「インサイトを見つけ、そこからアイデアを出す」
そのときの感激を、ぜひ体験していただけたらと思います。

会場でお会いできるのを、楽しみにしております。

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2009年01月21日

JMAのワークショップは大盛況でした!

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〈グループワーク風景〉


1月16日、JMA(日本マーケティング協会)のセミナー「若手マーケターのための『消費者インサイト実践トレーニング」を行いました。

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午前中に講義をしたあと、午後からはワークショップ。
まず、最初に「お絵かき」ウォーミングアップをしてカテゴリーインサイトを探ります。

で、いよいよグループワーク。60名が10グループに分かれてワークショップを行ったのですが、どのグループも活発な意見にあふれ、大盛り上がりでした。


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みなさん、「インサイト」という言葉をご存知でしたし、3~4割の方は実務でも使われているようでしたので、非常にレベルの高いワークショップになりました。

たった半日の、しかも急造チームでのグループワークでしたが、実際に売れそうな、インサイトを突いたプロポジションがいくつもプレゼンされました。


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5年前、「インサイト」を出版したころと比べると、ほんとに夢のようです。
「インサイトをご存知の方、手を挙げてくださーい」
「しーん」
「・・・・・・」
というセミナーが、ほとんどでしたから(笑)。


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2月3日にも、同じ内容のセミナーを開きますので、よろしかったら、おいでください。
お会いできるのを、楽しみにしております。

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2009年02月16日

高額商品でも、インサイトは使える?

JMAや宣伝会議のセミナーなどでインサイトのお話をするとき、量販品を多く取り上げます。

食品や日用雑貨品などの消費財(パッケージグッズ)を、例に挙げたり、ワークショップのお題にしたりします。

誰でも実感を持ちやすいですし、課題にも取り組みやすいからです。


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しかし、そのせいもあって、「インサイトは、高額商品でも使えるのでしょうか?」

(高額商品は、いろいろ調べてから買うので、心のホットボタンを押されただけでは、買わないのではないでしょうか?)

といった質問を、よくいただきます。


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なので、この場を借りて、お答えしようと思います。

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高額商品でも、消費財と同じように、インサイトは使えます。

というより、実は、高額商品のほうが、消費財以上にインサイトが重要です。


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例として、ダイヤモンドとクルマを挙げてみましょう。

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まずは、デビアス(ダイヤモンド)の例。

もう数年前になりますが、3ストーンダイヤモンドのトリロジーは、「あなたの過去、現在、未来が輝く」という提案によって、大ヒット商品となりました。

これは、子育てに一段落した女性の「自分のこれまでも、現在も、将来も、すべて肯定してほしい」という気持ちを見事にとらえています。

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クルマの例もいくつか挙げてみましょう。

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かつての、セレナの「モノより思い出」、ステップワゴンの「子供と一緒に、どこ行こう」などは、まさに子供をもつ父親のインサイトそのものです。

(どちらも、キャンペーンを変更して、パワーを失ってしまいましたが。残念です。)


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大昔にも、インサイトを突いた、素晴らしいクルマの広告があります。

インサイトという言葉もなかった時代のことですから、その視点の斬新さ、鋭さは見事としか言いようがありません。それは・・・

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「白いクラウン」

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当時、クラウンは最高級車。(そんな時代もあったんですね)

「クラウンと言えば、黒塗りの社用車」という固定観念があって、誰も自家用車としては買わなかったそうです。

その固定観念を、この広告は打ち破りました。

「白」は、自家用車のシンボル。「そうかー。クラウンを自家用車として乗ってもいいのか。いつかは、乗ってみたいなあ!」と思わせることに成功したわけです。


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商品開発でも、日産のティーダは、「人が品質の良さを感じるポイント」に絞って開発されました。

これは、プロダクトデザインの世界で「感性品質」と呼ばれ注目されているもので、インサイトとほとんど同じ考え方に立っています。

感性品質では、「五感」で感じ取るものの中にホットボタンを見つけ出し、「五感」に訴えかけます。

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ここでは、ダイヤモンドとクルマの例を取り上げましたが、高額商品ほど、実は理屈を超えた「感情」を揺り動かされて買うのです。

人々は、機能や性能だけに、お金を出すわけではありません。


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ダイヤモンドなんて、機能的に言えば、ただの「光る石」ですからね(笑)。


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2009年04月03日

雑誌「宣伝会議」で連載スタート!


雑誌「宣伝会議」4月1日号から、連載がスタートしました。

「ブランディングに使える、超・実践インサイト講座」、全3回シリーズです。

1回4ページですが、インサイトを活用する上でのキモが、ぎゅっと詰まっています。

ぜひご覧ください。


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