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ソーシャル・インサイト ARCHIVES

2008年10月16日

ソーシャル・インサイト1

ソーシャル・インサイトとは?
マーケティングの世界で使われてきた「インサイト」の考え方を、社会的な問題にも使えないだろうか、という試みです。

マーケティングで言う「インサイト」は、正確には、「消費者インサイト」。
人々が、モノを買ったりサービスを利用したりするときの、隠された動機やニーズ、感情など。わかりやすく言えば、心の奥底にある「ホンネ」です。

マーケティング活動は、製品開発も広告キャンペーンも、インサイトという「消費者が思わず買ってしまう心のホットボタン」を押すことですが、この考え方を社会問題の解決にも役立てられないだろうか、と思い立ったわけです。

例えば、少子化の問題を取り上げてみましょう。
政府は、膨大な調査結果をもとに政策を決定していますが、どうもピントはずれだと感じることはありませんか?
子育ての経済的負担が大きくて、それが子供をつくらない最大の問題だ。だから助成金を出せば、子供をつくるはず。
あるいは、働きながら子育てするのが大変だから、子供をつくらない。だから、保育園をつくれば解決する。本当に、そうだと思いますかー?

調査をしているのに、こういう短絡的で的を得ていない結論に至るのは、なぜでしょう?
それは、定量調査のデータに頼り、表面的にしか見ていないからです。人々が、どういう気持ちでいるのか、ホンネは何なのか、実感を持って解釈していないからです。

もし、ターゲットの女性のホンネ(=インサイト)がわかったとしたら。
子供をつくりたいとは思わないのは、どういう気持ちが潜在的にあるからか?子供をつくりたいけれども、躊躇しているのは、どういう心理的なバリアがあるからか?そもそも、結婚しないのは、どういう気持ちの表れなのか?

こういうことがわかれば、「子供がほしい」とか「子供をつくろうかな」と思う、心のホットボタンが見つかります。そして、この動機付けのボタンをどうやったら押せるか、政策を考えていくことができます。

ブログのこのカテゴリーでは、インサイトという考え方を使って社会問題を解決できないか、にチャレンジしていきたいと思います。
近いうちに、勉強会やワークショップを開いて、みんなで話し合いたいと思っています。あるいは、ネット上でも話し合いができるかもしれません。

そして、いずれは政府首脳へコンサルティングを行う、あるいはマスメディアなどを通して働きかける、といった具体的な活動に結び付けたいと思っております。

ご興味のある方、ご協力いただける方は、ご案内を差し上げようと思いますので、ぜひメルマガにご登録ください。楽しみにしております。

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2009年01月07日

ひとりで子育てするのは、たいへんすぎますね。

お正月は、実質、2回目の育児休暇となりました(笑)。

よく言えば、育児三昧、育児し放題。
別の言い方をすれば、ひたすら家事と、子供と妻の世話に追われる正月休みでした(笑)。

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出産直後にも1週間休みましたが、やっぱり、母親ひとりで子育てをするのは大変すぎますね。

早朝から、おっぱい、ゲップ出し、ミルクつくり、ミルクあげ、ゲップ出し、おむつ替え、授乳ティーつくり、朝ごはんつくり、朝ご飯食べ、おっぱい、ゲップ出し、おむつ洗い(布おむつを使っています。気持ちいいので)、おむつ干し、朝食の皿洗い、子育て本のアマゾンからの配送受け取り、おっぱい、ゲップ出し、昼ごはんの準備・・・と、まだ昼ごはん!(笑)とばかりに、続いていきます。


二人がかりでやるとして、夫(つまり私)が、3度の食事の料理・配膳、皿洗い、ミルクつくり、ときどき抱っこ、お風呂入れ、おむつ洗いを担当したとしても、母親自身はお風呂にも入れなかったりします。

母親は、夜中もおっぱいをあげているので、寝不足でふらふら。
(夫は、そのとき、妻からのSOSが出ない限り、爆睡できます(笑)。夫には幸い、おっぱいがついていないので(笑))

何より大変なのは、授乳中は、トイレにも行けない。何にもできないこと。
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ということで、子育てに夫の協力は、不可欠ですね。

とにかく、家にいることが大事。居さえすれば、いろいろ雑用ができますからね。
おむつをもってくる、お湯を沸かす、空調の温度を変える、いろいろできます。(こんな簡単なことが、と思うでしょうが、手を離せない母親には、天の助け!(笑))


なので、内閣府が奨励している、父親の残業なし帰宅は、的を獲ていますね。珍しく(笑)。

とにかく早く帰ってあげることが、母親の何よりの助けです。
(もちろん、帰宅するなりビール飲んでごろごろしてたら、逆鱗に触れるでしょうが(笑))

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できれば、男も、家事一式ができたほうがいいですね。

何より、自分自身の気持ちが楽になりますよ。
だって、てんやわんやになっている母親を目の前にしても、スキルがなければ、料理も皿洗いも洗濯も何もしてあげられないわけですからね。自分がもどかしくなります。

少なくとも、自分の世話は自分でしないと。何か少しでも、妻に世話してもらったら、それは仕事を増やしているだけですからね(笑)。

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「男の家事検定」じゃないけれど、「男の料理教室」じゃないけれど、男は家事スキルをアップするのがどんどん大事になってくるでしょうね。

最近の若い世代は、大丈夫な気もしますが、どうでしょう?

私も、ヘタなりに、毎日料理をつくっていると、だんだん上手になってきました。やってみる。それを楽しんでみる、というのが大事みたいですね。

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そのためには、「家事のできる男=超かっこいい」みたいなイメージができるといいですね。家事をするモチベーション(動機付け)を高めるわけです。

しがなく黙々と家事をするのは、ちょっと辛い(笑)。


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このあたりの、「動機付けの強化」だったり、早く帰宅できるようにするといった「バリアの解消」は、まさにマーケティングの取り組みとまったく同じです。

どうしたら、男がみんな家事をしたくなるんでしょうね?

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みなさんは、どう思われますか?

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2009年02月12日

渡る世間に鬼はなし

この前の休日のこと。

子供をキャリア(ベビービヨルン)に入れて、スーパーに買い物に行きました。

まあ、明日の朝食用の魚とか卵を買うぐらいで、大した買い物ではなかったので、子供とふたりで散歩がてらに出掛けました。

胸の前に子供、背中に小さなリュックというスタイルです。

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スーパーには子連れはたくさんいましたが、母親だけか、母親プラス子供を抱っこしている父親、という感じで、父親だけで買い物に来ている人はいませんでした。

うちの子は、人ごみに来るとすぐ寝ちゃうので、特に支障はありません。

棚にある商品をとるとき、前屈みになって、子供を「むぎゅ」と挟まなければ大丈夫です。

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しかし、しかし、です。

レジに行って代金を払おうとしていたら、なんとレジのおばちゃんが、カゴから出した商品を、「袋に入れましょうか?」と言ってくれるではないですか!なんという優しい申し出。

「あ、大丈夫です。ありがとう」と礼を言ったのですが、レジのおばちゃんのこんな優しい表情は、今まで見たことがありませんでした(笑)。


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さらに。

レジうしろのカウンターで、袋詰めしていると、(このときも体を斜めにして袋に入れるので、ちょっと不便そうには見えるのですが)今度は、カゴを回収していた別のおばちゃんが近寄ってきて、

「何か、お手伝いしましょうか?」

と、これまた聞いたことがないような優しい声で、言ってくれるではありませんか(笑)。


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いやー。

子供ができると、世の中はこんなにも優しいのか、と実感すること、ひとしきり。

ちょっとパパが大変そうに見えたのかもしれないけど(笑)、世の中、捨てたもんじゃないですね。

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